小山くんの思考８

このところ、活動のたびに死んでしまう小山君。

「不死鳥か貴様！！」

「いいや、ゾンビです」

「不死鳥だって、広い意味でゾンビですぅ」

「じゃあ、ゾンビだって不死鳥じゃないか」

「飛べないでしょ、ゾンビは」

「フライング・ゾンビを知らんのか」

小山君は飛べません。

ところで、「多様な価値観を認める」という言葉が、小山くんは好きくない。

隙、クナイ。成敗したいくらい好きくないのである。

言葉は綺麗だ。

しかし、実践するのはとても難しい。

この言葉を真に実行すれば、その人は固有の価値観を持てない状態に陥る。

皆が実践すれば、認める以前に価値観という言葉が消滅するだろう。

割と綺麗な矛盾である。

「自分の考え、柱をしっかり持った上で、他の人の考えも尊重してあげれば良いじゃ
ないか」

自分の考えをしっかり持つ、という状態が、つまり、他の考えを排斥することであ
る、

と言ったら、尊重してくれるかい？

返事はわかっている。

「屁理屈を言うな」だ。

ああ、そうだよ、怒らせたくて言ったのさ。

なんせ、ひねくれものだからね。

でも、

君だって立派なボッコちゃんさ。

安心して、君は出世できるヨ。

おいおい、今日はどうした、小山くん。

ま、このように、

多様な価値観という言葉が、

真に受けて、

自分を失くした不安定なやつを一人、

そうなるのが嫌で、

考えるのと判断するのを止めた卑怯なやつを十人、

それぐらいの比率で生産している。

必要なのは実感。

言葉がなくとも、時が来れば、おのずと知れる。

１２月１３日（火曜）の活動は、

ピロシキと節っちゃん。

小山くんは、

飛んで行きたい。